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コップ半分の水

コップに半分の水が入っているのを見て「もう半分しかない」と感じるか「まだ半分ある」と感じるか。

「もう」と感じる人をマイナス思考、「まだ」と感じる人をプラス思考と判断する…。これは使い古されすぎる話なので説明省略します。


私はこの問題を出されて悩みました。『なぜ「半分はいっている」ではいけないのだろうか、両選択肢とも必要性がない主観的・感情的な修飾語であるのになぜその2択で選択しなければならないのだろうか』と。まぁ出題の意図はわからないでもないのですが…。

私からすれば「もう」をつける考え方も「まだ」をつける考え方も同じカテゴリで、どちらも「余計なものをつける考え方」にグルーピングされます。

対になるのは余計な修飾語をつけずに、事実をありのままに捉える考え方です。言い換えれば「主観的に判断するか客観的に判断するか」の違いということになります。「感情的か冷静か」といったほうが適切かもしれません。とにかく、「もう」と「まだ」のどちらを選択するかで人を区別しようとする考え方は、私の心には響きませんでした(※)。


ですが、似た言葉で心に響く言葉を見つけました。

「コップに半分入っている」と「コップが半分空である」とは、量的には同じである。だが、意味はまったく違う。「半分入っている」から「半分空である」に認識を変えるとき、大きなイノベーションの機会が生まれる。

『イノベーションと企業家精神』でのピーター・ドラッカーの言葉です。

「もう」「まだ」といった感情的な言葉抜きで、冷静に客観的に物事を捉えようとする点はさすがドラッガーだと思いました(当たり前かもしれませんが)。
この言葉には強い刺激を受けました。視点を変えることの重要性を強く感じました。


※ちなみに「まだ」と考えてしまうマイナス思考の人は、ちょっとしたきっかけでプラス思考になれるとあり、この点は私には非常に納得できました。数学でマイナスにマイナスをかけるとプラスになるのと似ているのだと思います。さらに、単純にプラスとマイナスだけではなくさらに一歩引いて例えば実数と虚数の概念を含めて考えたときに、異なった見え方をしてくるのだと思いました。